カテゴリ:storeroom(London)( 5 )

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このイラストを見て「グリーンノウの子どもたち」とわかる人は、かなりの児童書通。(と思う)
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そして、この家を見て、あのマノーハウスだとわかる人は、プラスかなりの英国通だと思います。

「グリーンノウ」シリーズは、1冊目の主人公トーリーをはじめ、様々な子どもたちがグリーンノウの古いお城のような家で過ごし、様々な出来事を経験していく、イギリスの古典的な部類に入る有名な児童書です。

このお話に出てくる家は、著者であるルーシー・M・ボストンが、実際に暮らした愛着ある家。
しかも、今なお生活している家としては、イギリスで最も古い建物なのだそうです。
この石造りの家は、ヘミングフォード・グレイ村にあるマナーハウスで、1113年ごろに建てられたものだそうです。

さて、私がイギリスで生活することになった時の目標は3つ。

1つめは、ガーデニングの勉強。
2つめは、手芸の勉強。
そして3つめが、児童書の舞台めぐり。
なかでも、このグリーンノウの世界は、絶対行きたい場所リストの筆頭でした。

ちょうど花の美しい季節、憧れのこの地を、訪問することが出来ました。
ルーシー・M・ボストンの息子さん(本の挿絵を描いている)は最近亡くなって、奥さんのダイアナさんが、切り盛りしていました。

訪問者は私達だけ。
ダイアナさんは、英語の苦手な私に、丁寧に親切に、隅々まで案内してくれました。

ボストン夫人はパッチワークでも有名なのですが、そのコレクションもひとつひとつ丁寧に解説してくれました。

私の勉強不足(だらけ)だったのですが、ボストン夫人は、オールドローズの収集家としても有名で、庭園には貴重な花が沢山あるそうです。

美しい庭園には、数人のガーデナーが働き、大勢の写生家達が、各自の画風でマノーハウスと庭園を描いていました。

帰りに、沢山ある絵の中から、迷いに迷って、ひとつを選んで購入。
彩色の施されてない、しかし美しい作品で、ダイアナさんも、私もこの中で一番気に入っていたのよ、白い額を注文するつもりだったの。と言ってました(お世辞かもしれないけど)

それから、もちろんご主人の挿絵のポスターと絵葉書も。
ポスターは我が家の3階の屋根裏部屋(子ども部屋)と、造りと感じがとても似ているので、そこに飾っています。

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ダイアナさんが、目をつぶって手を出してごらんと言って、私の手のひらにのせてくれたのが、この木彫りのねずみ(写真)。大おばあさんがトーリーの手のひらにのせたように、同じ場所で同じように演出してくれました。

帰るとき、ダイアナさんが言っていたこと。
それは、イギリスではグリーンノウシリーズが、人々から忘れ去られようとしているから、何とかして、今の若い人たちに読んでもらいたい。日本は最近、NHKからの取材もあり、関心があるようなので、日本から発信して、もう一度活気を与えてほしい、と。

このシリーズは本当に素敵なお話です。
私は「グリーンノウのお客さま」が一番好きなのですが、その話と写真はいずれまた。
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娘がパジャマを着ています。
これを写したのは、4年前の、ロンドンの真夏の夜のこと。
サマータイムですが、夜9時位まで異様な(不思議な)明るさでした。
写真では、バラの季節は終わりごろです。
が、しかし、庭の美しかったこと!
何が美しいって、素人の私でもわかるくらい、色合いが計算されてることが、よくわかりました。

何がってリビングと庭の色が統一されていたのです。


室内から庭を眺めたとき、室内の色合いも計算に入っている、という考え方は、
私個人は、日本にいるときには、読んだことも、聞いたことも、ありませんでした。
だから、本当に感動しました。
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さて、ロンドンの庭を見てみましょう。
リビングの壁の色は白。
窓辺にあるソファやテーブルクロスなどのファブリックは、やわらかいレモンイエロー系。
庭に面したガラスいっぱいのパティオドアと、その両サイドにある大きな窓の周りを縁取るカーテンは、金と黄色系で統一されています。

それでは、窓の向こう側の庭に、目を転じてみましょう。
まず、目に飛び込むのは、左横に続く、木塀に沿ったボーダーガーデン。
そこに、バラの群生が、微妙に違う黄色の濃淡で咲き並んでいます。
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手前の赤レンガのスロープには、ハーブを中心とした植えた素蜂が3つ並びローズマリーやラベンダーなどの薄紫のなかで、ハナビシソウなどの黄色の花が目立ちます。

窓のすぐ横の木塀の足元は、匍匐性のカンパニュラの柔らかい緑が、小さな薄紫の星型の花達に埋め尽くされています。
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そのすぐ上で、淡い桃色のアルベルティーン(つるバラ)が、濃桃色の蕾と、開いたら対照的に淡い桃色になる半八重咲きの花とで、全体を覆っています。
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庭全体は200㎡位だったと思いますが、手前の窓辺付近に花が集中していました。

全体的に、黄色が7割で、桃色2割と薄紫が、1割りくらい入っているという印象でした。
そして、室内から眺めたとき、ファブリックが黄色系だったことにより、すぐ窓の先の黄色い花と、一体感がありました。

また、ロンドンの家は、日本と違って、家と庭の段差が、非常に少なく、私達が住んだその家は、段差がステップ2段ほど。だから、ほとんど目線が一緒なんですね。
庭の花が、そのまま目に飛び込んできて、庭との一体感が増しました。

さて、オーナーさんは、イタリア人の50代の夫婦。
もちろん、自身の庭を愛していて、月に何度も、芝刈り&庭の手入れに来ていました。
私達夫婦は、帰国間際まで、雇いのガーデナーさんだと信じて疑わず、仲良くおしゃべりしたり、
草花の質問をしたり、和気合い合いとしていました。

ところが、最後の引取りのときの立会いに、このおじさんが現れてビックリ!
本当に庭が好きなんだな~と感心しました。
どうりで、室内&庭の色合いについて話し合ったとき、おお、わかったか!と喜んでいたはずだ。


d0140329_13184843.gifロンドンでの狭い家で、閉塞感を感じないように、いろいろ工夫していましたが・・・
これは、前回のテント部屋同様、庭でご飯です。

そういえば、ヨーロッパの人たちは、庭ご飯が大好き。
日照時間が限られてるので、陽が差す日は、ここぞとばかりに外に出ます。

素敵なピクニックグッズが充実しているけど、意外と皆さん庶民的。
周りを見渡すと、家で食べる予定を急遽変更して外に出ました、というスタイルが目立ちます。
ダンボール箱に、ジャムやマーガリンの瓶、ビニールに入ったままの食パン、カットボードやナイフをガチャガチャと詰め込んできた様子は、気負いが無くて好感が持てました。

かと思えば、その横で、深々とチェアに収まり、ワイングラスを宙に掲げるカップル。彼らの目の前には、テーブルクロスにナイフとフォーク。
いやあ~これもまた凄い。なんでもありなんですね。
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我が家も、すっかり、庭ご飯の常連になりました。
その癖が付いて、いまでも車にピクニックシートは必需品。
遠出はしないけど、近くの公園や児童館の茂みなどで食べてます。
時々パパも、お昼に職場を抜け出して、一緒に庭ご飯~。

子どもたちも、ちょくちょくお弁当をおねだりして、
学校の友達と、児童館や我が家の庭で、ピクニックごっこしてます。
先日も、窓から庭を見ると、総勢7人でにぎやかな宴を楽しんでました。
そんな時、私もちょっと嬉しくて、「もりのへなそうる」のお母さん気分です。
2002年の秋から約一年間、夫の仕事の関係の為ロンドンで生活しました。
仕事といっても学生としてなので収入は無し。
しかも新居建設途中に決まったことで、貯蓄は家の頭金で消えていた・・・。
あわててカーテンや照明、庭造りを断念&ローコストに抑えて、私や子どもの学資保険の見直し解約までして・・・それでも、ああ、ジリ貧の生活・・・。

それまで数年間マニラで駐在していたのとは大違いの経済事情での出発でした。

しかもロンドンは、世界一物価の高い国のひとつ。なかでも家計で大きく響くのは家賃です。先に渡英して物件を決める夫は一大事。前回もマニラで物件を決めたとき妻に難癖つけられた経験があり、しかも今回は予算枠が厳しく大変だったでしょう。妻としては色々リクエストはあったのですが、条件の最上位が、部屋は小さくとも広い庭があること。英国は子どもの躾に厳しく、レストランでは犬と子どもおことわりがあるほど。近所づきあいでも子どもの騒音がトラブルの元になることが多いと聞いたので、室内で静かにさせなくてはならないのなら、せめて庭では走り回れるようにと考えたのです。結局ご近所さんも良い方ばかりでトラブルどころか助けてもらってばかりでした。そして庭があって本当に良かった!!!

1LDKの小さなスペースに、家族4人・・・。しかも子どもは騒ぎまわりたい5歳と3歳。リビングは論文作成と課題提出に追われたパパが独占していたので、たびたび庭にこんな即席テントが張られ、子どもの隠れ家になりました。テントといっても、リビングの折りたたみ椅子にシーツを引っ掛けただけですけどね。でも子ども達は大喜びでした。d0140329_12504569.gif